腰痛について

パーソナルトレーニング

腰痛の疫学的調査

腰痛は国民病と呼ばれるほど有訴者率が高い。

40歳以上国民の約2800万人が腰痛の訴えを持っていると言われている。

訴えをもつ疾患の中でも腰痛は常に一位とのことです。また腰痛と膝痛を合併する人の有病率は12%と非常に高い。(東京大学研究グループ)

中でも女性の有病率が男性よりも高く、特に高齢者やBMIが大きい(肥満)の方に顕著である。

私のこれまでの経験からも、そのようなイメージ通りである。

腰痛は様々な社会的損失を生み出す。

国民に腰痛の訴えが多いと言う事は、

国全体の生産性低下を招き、社会的損失は計り知れない。もちろん医療費も莫大である。

腰痛で通院している患者さんは、高血圧症の次に多いそうである。(2004年国民生活基礎調査の概要)

厚生労働省によると腰痛は職業性疾患の第一位であり全体の約6割とのこと。これは増加傾向にあると言われている。

興味深い数字がある。
休業4日以上の腰痛の件数は社会福祉施設や小売業や運送業、医療保険業(看護師など)で多くなっているとのこと。発生件数は社会福祉施設で増加傾向にあり、医療保健業では横ばいで高止まりとの調査結果である。(医療保険行の労災防止、平成26年度厚生労働省委託事業による)

なんとも恐ろしいことに、私が従事していた医療現場や介護現場などが最も腰痛発生率が高い

医療職や介護の現場に従事するものが、腰痛により休業や失業している実態を見ると何とも深く考えさせらられる。この状況が社会の中で経済的損失を生み出しているといっても言い過ぎではないと思う。この状況が社会の中で経済的損失を生み出しているといっても言い過ぎではないと考える。

特に女性だけではないが、中年以降の運動不足と肥満による骨関節の負担は様々な整形外科的な疾患を起こす最も大きな要因となっていると考えている。
したがって、運動不足には、筋力トレーニングをしっかりし、下肢の筋力を強化すること、そして適正体重にすることで、骨関節の負担を極力減らすことが重要となる。

慢性腰痛についてのアンケート調査 (松平らの首都圏の多業種勤労者9307名対象)

腰痛の慢性化の因子として、仕事への不満や抑うつなどエビデンスの高い心理社会的要因が挙げられている。今後は勤労者に対する心理面や環境面でのサポートも必要となってくると考えられる。 私はこの考えに賛同するものであるが、加えて腰痛予防のトレーニングや運動療法の推奨が今後ますます重要となってくると確信している。

腰痛=腰だけの問題?

慢性腰痛は脳に影響を及ぼすことが近年知られてきた。

腰痛は、腰部の変形など画像診断で異常と考えられ、診断されてきたが、腰痛のない人にも腰部の変形は認められ、疼痛との関連性は不明とのことである。

いわゆる特定できない腰痛と言うものは存在し、慢性腰痛の多くがそれである。

ぎっくり腰などの急性腰痛から慢性腰痛に移行すると思われていますが、確かにそうだろうと思いますが、これに別の要因が加わり疼痛が完治しにくくなった状態と捉えることが、最近の慢性腰痛に対する考え方です。

慢性腰痛はストレスが原因?

皆さんはこんな経験した事はないでしょうか?

「楽しく動いているときや夢中に物事に取り組んでいるときは、さほど痛みを感じまないが、嫌なことや不安があると痛みが強くなる!」

まさにこのようなことが起こっており、脳が機能低下を起こして痛みに対して敏感になっている状態と考えられます。

考え方や行動の癖を改善することで腰痛は軽減できる。

慢性腰痛には運動療法が高いエビデンス(医学的な根拠)ありと認められている!

 痛みを逃避している行動をとると、腰に良さそうだが、長期臥床による腹筋や下肢の筋力低下や血流の悪化が腰痛そのものの治療を困難にしている可能性があります。適度な運動が必要といえます。

したがって、運動は非常に有効な治療手段として根拠があると思われます。

私も、慢性腰痛の方のトレーニングを受け持ちますが、多くの場合、適切なトレーニングにより改善が認められております。

慢性腰痛に腰痛体操は実は、、、

慢性腰痛の患者さんに整形外科などで腰痛予防体操の図で説明書きされたリーフレットをもらい、

医者から

「腰痛予防体操しっかりしなさ~~い!」

って言われることって多いと思いますが、

実際、慢性腰痛に腰痛予防体操はめちゃ効くんですよ!

ハマチャンプの腰痛予防体操

古典的なウィリアムス体操ってのがありますが、これを侮るなかれです!

簡単にできる運動ですが、皆なめてますね。しっかり意識して、継続すれば、かなり有効な体操といえます。そんなに難しくないですから、日常で取り入れましょう!

腸腰筋、大殿筋のストレッチ

右膝をかかけ左脚は伸ばした状態
右の大殿筋ストレッチと左の股関節(腸腰筋)のストレッチです。
息を止めないでリラックスして行いましょう!伸ばされている筋肉を意識することが大切なポイントです。
反対側も同じように行いましょう!静止した状態で10秒間保持しましょう。


頸部屈曲(首を上げて)腹筋に力を入れて体幹の筋肉の収縮を確認します。ようするにおなかに力が入るようにするってことです。息を止めちゃだめですよ。リラックスして行いましょう。


脊柱起立筋、大殿筋のストレッチ

ボールポジションです!体を丸くボールのように股関節、膝関節を無理のない範囲で曲げていきましょう!このとき背中の筋肉が伸びていることを意識します。余裕があれば首を持ち上げ、10秒保持します。体幹筋も収縮させ、筋肉の緊張を高めましょう!


ハムストレイングス筋のストレッチ

ハムストリングスって筋肉を伸ばします。
脚の裏側にある、骨盤から、膝関節をまたいだ長~い筋肉です。
この筋肉が縮こまると、座位姿勢(投げ出し座り)長坐位を保持しにくくなったり、腰のストレスが出ますので、しっかり行いましょう!和式生活する上でも重要ですので。軽視しないこと!

開排位になり、左右の脚の裏の筋肉を伸ばしましょう!
ポイントは息を吐きながら、じわっと10秒保持です。このとき膝の裏が伸びて、軽く痛み(伸張痛)があるくらい(心地よい)で行います。できれば足関節は上を向いた状態が好ましいです。最初は硬くても少しづつ柔らかくなりますので頑張りましょう!
継続が力ですぞ!

骨盤から体側にかけてもストレッチで伸ばしましょう。

ジワーっとハムストレイングス筋がのびてきたら、無理のない範囲で体側を伸ばしていきましょう!気持ちがいいな~って感じる範囲で大丈夫です。
左右同じように行いましょう!体を横に伸ばしたりする筋肉が骨盤についていて、上半身と連続性を持っているってことが確認できればいい感じでストレッチが出来ていると思われます。
次に股関節開排位で股関節周囲の筋肉がほぐれてきたら、左右に捻じりましょう!日常生活の中で体幹のローテーション(ねじる動作)は特に不意な動きでの急性腰痛を引き起こす要因になります。例えば素人のゴルファーが普段運動不足なのにいきなりねじり動作を入れて腰痛を引き起こすなど、これらを避けるためには必要なストレッチでしょう!
左右行いましょう!

股関節外旋方向へ、膝を曲げた状態徐々にほぐしていきましょう!

脚の裏を合わせて、股関節の外旋(外に転がす)方向へストレッチシマショウ。最初は揺らしながら徐々に持続的に伸ばします。大きな反動をつけないように注意してくださいね。
背筋を伸ばすために骨盤を起こし、おへそを踵に近づけるイメージで前方に倒していきます。我慢強く行いましょう!はじめは硬くて痛みがあると思いますが、慣れてきたら必ず柔らかくなってきます。
片一方の膝を立てて、対側の脚をまたいで交差します。この図では、左側の大腿部側面を伸ばしています。身体の回旋の可動域を広げていきます。左右同様に行いましょう!


膝だち位から腸腰筋のストレッチ

つぎは、膝立ち位となり、片一方の股関節を伸ばします。これは腸腰筋のストレッチとして有効です。骨盤をまっすぐ向け、お尻を下に抑えるように股関節の付け根をじっくりと伸ばします。10秒間保持します。これを左右行います。

ゆっくり体をそります。背中を伸展しましょう。体の前面についている筋肉のストレッチになります。

うつ伏せになり、ゆっくり、背中を伸ばしていきましょう!無理のない範囲でゆっくりです!このとき臀部の筋肉を収縮させるために肛門を閉めるような意識で行いましょう。



簡単なストレッチを紹介しましたが、ほんの一部の運動ですが、まずはストレッチ(自分でできる、しかも場所も狭くて大丈夫)から自分のやる気スイッチを入れていきましょう!
それから筋力トレーニングなどを行っていきましょう。

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